2007年9月18日、京都府京田辺市で、警察官(京都府警南警察署勤務)である父親を当時16歳の少女が殺害した。
2007年9月18日午前4時頃、少女は寝室で寝ていた父親の首を手斧で切りつけて失血死させた。
午前4時40分頃に少女の母親が、父親が首を切って自殺したと通報。警察が駆けつけたところ、2階の寝室で父親の遺体を確認した。1階の台所に手斧が落ちており、側にいた少女の服に返り血が付いていたため、署員が事情を聞いたところ犯行を認めた。
― 父親への憎悪 ―
少女は犯行の5日前に自宅近くのホームセンターで手斧を購入していた。
少女は動機について、父親の女性関係に数年前から疑念を抱いており、父親への不信を募らせた結果、殺害したとみられる。
「家族全員が父親に不満を抱いていたのに、平静を装う家族関係が許せなかった」と少女は話しており、父親と母親は以前から夫婦仲が悪く、喧嘩の光景を少女は目の当たりにしたり、小学校時代に父親にたたかれた体験もあり、父親に対して嫌悪感を募らせた。母親や長女が父親を咎めることもなく、さらに不満が強くなったようだ。
10月18日、第一回審判で京都家裁は少女の心理状態鑑定などを詳しく調べた。
最近では、父親が女性と頻繁にメールなどで連絡をとっていて、そのやり取りをしているパソコンを簡単に見られること、それについて母親が少女に女性の悩みを聞き出し女性の素性を報告させるなど、両親とも少女の心情を考えなかったと指摘。
さらに少女は抑うつ症状が強まっていたとして、長期間の矯正教育で更生を図るべきだという結論に達し、中等少年院送致の保護処分を決定した。
凶器に斧を選んだ理由については、強い興味を持っていたギロチンからの連想とした。
― メディアへの影響 ―
メディア一部が、少女が中学2年以降からゴシック・アンド・ロリータ(ゴスロリ)に関心を持つようになり、犯行時もそれらの服を着用していたと報じた。
テレビアニメ『School Days』は、事件の影響を考慮し、最終話を放送自粛した後そのまま打ち切りとなった。テレビアニメ『ひぐらしのなく頃に解』も同様に、事件後テレビ埼玉および東海テレビでは番組が打ち切られ、KBS京都では1週分の放送を休止した。