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恐怖の殺人の真実

西鉄バスジャック事件

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西鉄バスジャック事件

2000年5月3日午後12時56分頃、福岡・天神行きの西日本鉄道高速バス「W号」が佐賀駅バスセンターから出発した。14時6分に到着予定で乗客は22人であった。

「天神には行くな。このバスを乗っ取ります」
13時35分頃九州自動車道太宰府インター付近で、運転手の真後ろの席に座っていた17歳の少年が、運転手に刃渡り約40センチの牛刀を突きつけバスを乗っ取った。その後、山口県の山陽自動車道に達するまでに乗客3人を切りつけ、2人が負傷し、68歳女性1人が死亡した。
日本のバスジャック事件において、死者が出た初めての事件となった。

― 悪夢の15時間 ―
犯人は西鉄天神バスセンターに行かず九州自動車道を走り続けるよう命令した。
カーテンの窓を閉めさせ乗客に荷物を前に集めるように言い、女性客を前に、男性客を後ろにまわした。この時、真ん中の方の座席で少年に気づかず眠り続けている34歳の女性がいた。少年はこの女性に近づき、「あなた、ふて腐れていますねえ」と声をかけ、いきなり牛刀で首筋を刺し怪我をさせる。

「あなたたちが行くのは、天神ではなく地獄です」
バスは走りつづけ、本州・山口に渡る関門橋が目前に迫った頃、少年は乗客に向かってトイレに行くことを許可し「逃げたりしたら、残っている乗客を全員殺します」と脅したうえで1人ずつ降ろした。一人目の女性が降り、女性は高速道路沿いにある非常電話から、バスが乗っ取られたことを道路公団に通報し、道路公団はすぐさま福岡県警に通報した。
15時45分、少年は自分で110番しており、人質がいることを伝え、山口県警に「拳銃を用意してください」という要求もしている。
この頃、少年は1人で乗っていた6歳の少女を近くに座らせ、盾にし始めるようになっていた。

バスは中国自動車道に入り、山口県警によって警察車両がバスを追尾していた。走行中のバスから高速道路に飛び降りて負傷している乗客を警察が発見し、乗客1名を救出。この乗客の証言により警察はバスで負傷者がいることを把握した。下松サービスエリア付近では警察車両に行く手を阻まれ減速したバスから身を乗り出した乗客1人が、警察に救出された。

この頃にはマスコミ各社も事件の報道を開始しており、上空には報道機関のヘリ10数機がバスを追い始めた。すでに3人に逃げられた少年はその報復として「次はあなたでその次はあなた」と殺人予告までしている。

警察は山口県での解決を断念して封鎖を解除、バスを広島方向へ走らせた。少年は武田山トンネル付近で男性客全員を解放した後、奥屋パーキングエリアに入り数時間停車した。ここで警察の説得により、少年は差し入れを提供するという条件で負傷した人質3人を解放したが、うち一人はすでに失血死していた。

バスは再び動き出して隣の小谷サービスエリアまで行き、ここで広島県警は食料や簡易トイレ、毛布などを乗客に差し入れた。両親や医師も説得の為に到着したが、犯人は応じなかった。
小谷サービスエリア近くでは、福岡県警と大阪府警の特殊部隊(SAT)によって、突入のための訓練や図上演習が施されていた。日付が変わり、まくらと食料が差し入れられた。少年は女性客におにぎりやウーロン茶を配らせた。

事件発生から15時間半後の4日5時すぎ、警察官による説得中に、少年が少女と離れた瞬間を狙って閃光手投げ弾を窓に投げ入れ、少年を取り押さえた。この様子はテレビで生中継された。

― 犯人はどんな少年だったのか ―
少年はおとなしく、運動は苦手だが勉強ができる子どもだった。
中学校でいじめに遭遇、家庭内暴力、特に妹に暴力を振るい家族を悩ませた。親が学校にいじめの相談をするが、学校や教育委員会はいじめの事実を否定するだけだった。
中学卒業目前の1月、クラスメイトたちの挑発を受けて、高さ5mほどの踊り場から飛び降りるも着地に失敗して重傷を負い入院。病室で高校受験をして合格したが、9日だけ通って不登校となり、翌年の3月に退学している。

高校を退学した少年はインターネットを始めて、2ちゃんねるに寝食を忘れるほど熱中、家庭内暴力がますます悪化していく。「ネオむぎ茶」「キャットキラー」などのハンドルネームを用い、「僕はバカではない」「自分の中の別の自分が人を殺せと言っている。助けてくれ。」などと書いたりした。また、犯行直前に「ヒヒヒヒヒ」とだけ書き込みを残している。

犯行から2ヶ月前の3月、父親と少年がドライブに行っている間、母親は少年の部屋でスタンガン、ナイフ、ハンマー、催涙スプレー、「学校に立てこもって人を殺す」という内容の犯行声明文などを見つけた。
また声明文のほかにも下記のような手記も見つけている。

なんでぼくはこんなことを書いているんだろう
さっき犯行声明文を出してきた
何かおそろしいことを書いたような気がする
僕は昔から怒ると何をするかわからないと言われたけれど、最近もう1人の別のが出てきた
そいつは、ぼくに恐ろしいことをすすめる
人を殺せ 人を殺せ だれか止めてください
もう止まらない もう止まらない
父と母が少し気づいたようだ
ぼくが人を殺した時、自らの破滅によって一生を終える
もう死ぬのか 人を殺すのか 今の僕は何だろうか
コレデオワリ モウオシマイ モウオシマイ スベテ サヨウナラ バーイ 3/4 18:15

危険を感じた親が警察や精神科病院に連絡を取ったが、事件を起こさない限り対処できないと断られ、最後の頼みの綱として、著名人の精神科医に連絡を取って相談。精神科医は親からの要請を受けて3月5日、佐賀県警と国立肥前療養所に電話し、少年は肥前療養所に入院することとなった。 少年ははじめ親に絶対許さないと発言していたが、特に問題を起こすこともなく過ごした。療養所での治療は面談や心理テストなどが中心だった。

5月1日、愛知県で17歳による女性殺害事件が起こり、少年はこの事件について「豊川で老いぼれ女が切られて殺された、すばらしい!」と手記に残した。

5月3日、療養所から外泊許可をもらい自宅に帰る。帰宅した少年は当初、自分がいじめを受けていた母校の中学校において無差別殺人を行う予定だったが、ゴールデンウィークで休校だったためバスジャックを実行した。

2006年2月1日、加害者の元少年が社会復帰への訓練を始めたとされ、先月中に仮退院していたと報道された。

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